機動戦士ガンダム(ファースト)をもう一度見た:1回目

43話……長かった、でも大満足

流石は名作だった。

現代アニメ4クール分に迫る長さのボリュームを誇る作品だが、再視聴できてしまった。それほどまでに面白かった。

当分影響を受けるし、なんならZガンダム見始た。この記事では、とにかくファーストの何が面白かったのか、気の向くままにぶっちゃけていきたい。気が済むまで、何回かに分けて語りたい。

注意!!

この記事でネタバレしまくります。嫌な方はブラウザバックしてください!!!

冒頭1話の秀逸さ

世界の人口の半分を死に至らしめた連邦とジオンの戦争のナレーション。そのインパクトに、一気に引き込まれる。

さらに宇宙に浮かぶスペースコロニー『サイド7』にジオン軍のザク三機が潜入する不穏な展開で物語の幕が開ける。

避難命令が発令され、幾時もメカに没頭して飯もとらないアムロ・レイを迎えに行く、世話焼きの少女フラウ・ボウ。向かいに住むハヤト・コバヤシとフラウ・ボウの会話で、アムロの父が軍事技術者(しかも結構な権威)であることもわかる。

いかにもギーク然としている(飯や風呂よりも趣味を優先しがちな典型的な奴だ)が芯のあるアムロの様子、フラウのテンプレ的な献身ヒロイン気質で、一気にキャラが引き立てられていく。ハロ可愛い。

ここまででOPを除いて5分足らず。

壮大なスペース戦記物だが、あまりにもキャッチーな入りだしにビビる。これ、70年代後半のアニメってマジですか???????(いやまあアムロとフラウの関係性は、男女における昭和の時代そのものを感じさせはするけども)

このストーリーのテンプレ的導入は、日常を信じている人の姿そのものを描くことを目的としているのかもしれないって思えた。フラウのヒロインとしての役割、ハヤトのお向さんとしての役割はそこなのかも。事実、フラウの見せ場は後半になるにつれ尻すぼみとなっていく。

フラウの悲劇

そしてこんな日常を見せつけておきながら、このあとサイド7には皆住めなくなる。フラウの家族も彼女の目の前で爆発に呑まれて死んでしまう。日常があったからこそ映える悲哀と残酷さが、ガンダムシリーズの強みだと考えているが、初っ端からまざまざと見せつけてくる。

アムロ「走れフラウ・ボウ!走れ、フラウ…………そうだ、いいぞ……」

機動戦士ガンダム 第1話『ガンダム大地に立つ!!』 より

家族を失い、アムロの平手打ち交じりの説得でやっと、泣き叫びながら母親の遺体から離れて走り遠ざかるフラウ。その背中に向けてアムロは涙を滲ませながら見送り、決意のこもった表情で涙を振り払ってガンダムのコクピットに乗り込む。

第一話で一番好きなシーンなんですよね。もう、情緒がいろいろ、たった1分足らずの尺につまりに詰まってる。フラウの悲劇は戦争の無慈悲さや不条理さを教えてくれる。

ガンダムTUEEEEEEE

悲劇の余韻につかるのもつかの間。そこから怒涛のガンダムの反撃が始まる。ここで連邦が開発した『RX-78-2 ガンダム』の基礎スペックの高さが明らかになる。

ザクのバルカン砲を受け付けない装甲、ザクの動力伝達を担う頭部のパイプを引きちぎってぶっ飛ばすパワー。先に飛んだザクにやすやすと追いつく機動力。マニュアルを読んだだけで、あれだけ動けるアムロはもうおかしいけど、流石に実践経験なしの不慣れな操縦。それでいて、ザク二体を討ち取る戦果を挙げられる機体性能の恐ろしさよ。

この機体性能には、敵であるジオンも苛立ちを隠せないセリフを何度も吐くことになる。シャアも「ええい!化け物!!」とか言っちゃうし、ランバ・ラルも「アムロ君ガンダム使われ乙!!」みたいな負け惜しみを言っちゃう。そりゃ、努力して何回も攻撃当ててる側からしたらたまったもんじゃない。「なんで俺が負けるんやこんな奴に!!」って言いたいんだよなきっと、初期の方にガンダムに負けるジオンのパイロットたちって、きっとそう。格ゲーとかやってるとなんとなく共感できる

そんなこんなで、ジオン側の目線・心情というのも、考察の甲斐があり中々面白い。

ていうか、アムロの父親がコロニーに空いた穴から宇宙空間に放り出されていくのをサラッと描くのほんま、残酷すぎだろこのアニメ。

そしてなんか、最後に、シャアがあの迷言を吐く。仁王立ちで。

シャア「認めたくないものだな……自分自身の。若さゆえの過ちというものを」

機動戦士ガンダム 第1話『ガンダム大地に立つ!!』 より

何言ってんだこいつ…………と何度聞いても思ってしまう。富野由悠季さんはどういう意図をこのセリフに込めたんだろう。気になります。教えて有識者。

それではまたね。

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